330日 友人二人にお悩み相談 「この国で生きていくことについて」
この連休、友人二人に、この国で生きていくことについてのお悩み相談をしてもらいました。コロナへの対応や地震で、日本の前途多難な未来しか見えなくなっていたからです…!
2人の考え方は、昨日までの私とは違っていて、それぞれ面白いと思ったので共有します。相談した結果、「この国で生きていく」上での私の考えも整理できました!
1. 友人Aの考え方
友人A:25歳、大学院卒、理系、大企業勤務、同性パートナーあり、英語中国語ペラペラ
- 日本の未来について:日本の明るい未来が見えないというのは私も思うな。
- 将来日本にいたいかどうか:少なくとも、同性同士で生きていくには不利益が大きすぎる。今、この時代にここで生まれてしまったというだけで黙って不利益を被り続けるのは避けたい。耐える必要はない。暑ければ冷房をつけていいし、寒ければ暖房をつけていいんだよ。
- 日本の状況を変えたいとは思わない?:変えることも大事。世界に住みやすい国が増えるというのは嬉しいことだと思う。でも自分にそこまでの愛着はない。
とってもクールで現実的な考え方
さすが理系の才女とでもいうべきか、冷静で現実的な考えを話してくれました。彼女は3か国語を完璧に使いこなせますし、大企業から引く手あまたの超優秀な人材です。海外転勤もできるため、日本にとどまらないという選択が全く難しくない環境にいます。だからこそ、これだけ客観的に、自分の置かれた環境を見て、将来のことを判断できるのだと思います。
「耐える必要はない」という言葉は一理あるなと思いつつ、誰もが簡単に環境を変えられる状況にあるわけではありません。でも、そんな日本の現状を変えたいとまでは彼女は思っていないようでした。「自分とパートナーが安定した生活をつかめれば良い」という考え方が根本にあるように感じました。
話していて思ったのは、私は自分で思っているよりも、この国に愛着があるんだなということでした。どんどん嫌いになっていると思っていたのに、まずはどこでもないこの国が住みやすくなればいいと思っていることを自覚して驚きました。
2.友人Bの考え方
友人B:24歳、大学卒、文系、契約社員、独身、英語ドイツ語少々
- 日本の状況を変えたいとは思わない? :変わらないでしょ。これだけ言っていてもサーフィンをしに行く人はいるし、山梨に帰ってしまう人もいる。しかもそれは一人二人の話じゃない。そういう人たちは天災みたいなもので、変えようとするのは無理。
- どうすれば良いと思う?:自分の周りを自分が正しいと思う環境にするしかない。自分の中に矛盾があったら行動すればいい。
ドライで諦め半分だけど現実的
なるほどと思うことがたくさんありました。一見諦めが大きいように見えますが、自分の周りの環境は自分で変えていくという意志があるということに少し感動しました。確かに、順番としてはこれなのかもしれないな…先に自分と、自分の近く、そのあとに知らない人たちのことを考える。かなり影響を受けました。
お悩み相談を経て思ったこと
まずは自分の身は自分でどうにかしなくては
2人の言葉を聞いて思ったのは、「今すぐ何かあったときにどうするかをいったん考えておこう」でした。
悲しくて腹が立つと同時に、以前の自分を反省すべきことでもあると思いますが、今の国が何かしてくれるのを何もせずに待っていては間に合わない。最近強くそう思うようになり、二人の言葉からも同じような想いを感じました。
自分の身は自分で守らなくては。自分でどうにかしなければ。自分をさっさとどうにかできれば、周りをどうにかしていくことを考えられるので最高です。自己責任論は提唱したくないので、まずは自分に余裕を作る必要があると考えました。
結局はどのように生きたいのかですね。自分がどのように生きていきたいのかを考えれば、そう生きるために何が必要かわかります。それを国ではなく自分でどうにかしていくようにシフトチェンジしていかないといかんのだな~と思いを強めました。今は本当に良い機会です。
生きるための指標を作ってみた
「こうなっていなかったら生きていても仕方がない」。反対に、「こうなるように何とかする」という、私の生きるための指標を作ってみました。
第ゼロ段階
- 自分の衣食住を確保(物理的に生き延びる)
- 自分の身体的健康を確保
何が起きるかわからない人生。ここまでは運にもかかっているかもしれない。一部を天に任せつつ、防災セットをせめて自宅にだけでも置いておく、家具が逃げ道をふさがないようにするくらいはしておこう。
第一段階
- 自分が孤独ではない
- 家族が幸せでいる
- 友人が元気でいる
ゼロ段階を無事突破したら、孤独が一番怖いと個人的には思う。何かあったときに連絡を取り合える数名の友人と、ご近所とのつながりを持っておこう。そして、家族が幸せでいるために、やはりお金は必要になってくる。どうやってお金を稼いでいくのかを真剣に考えないと…!1年後には仕事を辞めようと思っているのだからなおさら。
第二段階
- 知らない人たちの孤独を減らし、幸せを増やす
自分と、自分の近しい人の安全が確保できたら、そのあとは知らない人たちのことを考えたい。良い環境を縦の方向に(個人に対して)どんどん伸ばすより、横の方向に(多くの人に対して)伸ばしていきたい。
まとめ
この国で生きていくために、まずは行動の基盤となる自分。それから自分に近しい人から幸せにしていくところから始めたいと思います。誰もが、自分と、自分の近しい人の幸福を確保するために頑張ることができれば乗り越えていけるのかな…という考えです。
ただ、ここで苦しむことになるのは、おそらく知らない他人とのつながり方です。危機的状況に置かれれば、誰もが「我先に!」と他人を押しのけたくなるものだと思います。冷静でいなくてはいけないとわかっていても、誰かの自分勝手な行動を見たら、理性的でいるのが馬鹿らしくなることもあるはず。
そんなときは、理性的な心を持った人を探し出し、つながっていくしかないのかもしれません。
社会問題を考えること、関心を持つ人を増やすことは長期的に見てものすごく大切なことには間違いないです。でも、まず自分が生きるうえで最低限求めたいものは何か、それを確保するにはどうすれば良いかを考えて、安心しておくことが必要なのかもしれません。
自分がほっと出来てから、考える範囲をどんどん広げていければ良いんだというのが、今の私の結論です。
皆さんはどう思われますか?